沖ノ鳥島を囲むチタン 8億円

沖ノ鳥島を波から守るための囲いがチタン製でできているそうです。8億円かけて作られたチタンの囲い。
チタンが選ばれるのは何よりも海水に強いから。ステンレスではすぐに錆びてしまうから、錆びない強い丈夫なチタンで島を守るのです。

チタンリングを海で泳いでさびるかどうかといったレベルをはるかにしのぐチタン活用例ではないでしょうか・

ジュエリーをデザインするときの素材の拘束力

材質によりデザインが縛られるということがあります。
加工のしやすさから伝統的に作られてきた貴金属は、金属の中では比較的やわらかい、削り易い、伸ばしやすいという利点があり、自在な加工性が高い材質によって、繊細な十選り―デザインが実現されてきました。
現代になって加工されるようになったチタンやスチール等、金属の中でも難切削材と言われるようなものも、技術の進歩でアクセサリーとして作られるようになってはきたものの、まだ制約があり複雑な彫りや、曲げを嫌う金属もあります。そうしたことはチタンやスチールのデメリットでもある反面、機能美として、使われてもへたれない、摩耗せずにデザインされたままの状態を保つという点においては、金やプラチナをしのいでいるともいえます。金はやわらかく、デザイン性を永く保つことができずに変形し、細かい細工は摩、消耗してしまうからです。その素材にふさわしいデザインというものがあり、それらの特性をよく研究してからデザインされるべきと言えます。

繊細なデザインの加工に向く金属=金銀プラチナ

機能美を備えた強靭なデザインが求められる用途に向く金属=チタン、タングステン

経年変化を楽しむ材質=革、繊維

光を取り込む材質=ガラス

デザインのベースになるかたち 円と指輪

机上で絵空事を思い描くのは自由でも、天体を相手に、人口衛星を打ちあげて、宇宙に浮遊する小惑星を捕まえて、そこからプラチナを採ってロケットに乗せて地球に持ち帰ろうなんて、どうやったらそんな発想ができるのでしょう。

地球に埋まっている資源に限界があるなら、地球の外から捕ってきちゃおうだなんて。
まるで宇宙をも、ジュエリーの材料の集め方をもデザインしてしまおうくらいのスケール感を持ってあれこれ考えられたらすばらしいですね。

デザインは数学的形態をベースとしてスタートすることができるんですけれども。

人間に作れないような、自然界のたとえば
蜂の巣が神秘に満ちているように、幾何学形態というのは、計算された美しさを備えていて、自然界のいたるところで、見つけることができる。たとえば指輪の材料となる金属の分子も幾何学形態をもっていたりするのですね。人間にとってはフリーハンドは得意でも、図形を自然体に作ろうとしてもできないですね。今はコンピューターにやらせてしまうでしょうけれど、自然に蜂の巣のようなものを作る技は持っていない。。。
 
ひとが知恵をもってして、どうデザインし、加工しても、幾何学形態の秩序を超えられない。あんな完璧な美しさってあるでしょうか。

そしてどう有機的な自然を描写しても、どんなに絵がうまくて、それをコピーできたとしても、本物を超えることはできないかもしれません。

新しいデザイン 結婚指輪

商品のデザインを一新する、新商品を出すことによって、古いデザインを廃品化する手法としての経済行為が見える。こうして新作のデザインを買わなければというような心理を抱かせる手法は、たとえば化粧品の商業政策であり、せっせとCMを流して消費者心理をくすぐる。企業からすれば決して悪徳ではない、経済行為と考えられている。しかし当サイトは正反対の考え。。。ユーザーが出来る限り末長く愛用できものを作るという以外に、顧客へのサービスの方法を考えられない。いつまでも古くならない。いつも新しく感じられる良いデザインを作りたい。


悲しいことに、消費社会における歴史はこの様には発展しなかったようで。
春の新色といって発表されれば、従来の色が古いものになってしまう。
でも恒久的なデザインこそ愛されるデザイン。
従来を肯定しながら、良いものを作りたい。

売れ筋デザインと売れる結婚指輪のデザインと売れ筋価格と

腕が試されるような、デザインに一歩踏み込んだところまでこだわって注文してくれるお客さんが来てくれるとアクセサリー作家としては仕事を評価してもらえる手ごたえを感じられる。

複雑な形状のデザインは凝ったデザインで、シンプルなものはデザインじゃないということではない。
付け足しというのはデザインというより余計な装飾ということもありうる。

究極に削っていく、余分なデザインをそぎ落としていくほうが高度なデザインだったりもする。

こだわりなく、このへんがぶなんとさくさく決断できるタイプの人もいるし、スタンダードでシンプルなものを求める東京のひと向き、あるいは個性を主張する神戸のひとに合わせてそれぞれ頭をひねってデザインする。
使い手あっての機能あるものをデザインするというところがアートとは一線を隔す、工業デザインのカテゴリーか。

デザインの指向性は地域によって、わりと顕著に現れているものだと教えてくれたのは、大阪に本社のある日本橋のテキスタイルのデザイナー。
関西はハデ、関東は地味というと少し乱暴な言い方だけど、たしかに東京の人はさりげないおしゃれで、主張をあまり前面に押し出さない傾向があるかもしれない。

だけど、どんなに趣味が違っても、売れ筋というデザインはある。志向にたいして訴求力あるデザインが選ばれている。デザインで選んでくれればデザイナーみょうりに尽きる。

結婚指輪は一生使われるのだから、デザインで選ばれたい。
価格の安さで選ばれてしまうものは楽天やヤフーショッピングにお任せしたい。


結婚指輪からジュエリーのデザインと免疫

デザインにひと工夫、加えたくなる心理を解いてみる。

何もない真四角な部屋に、花を置きたくなる人の心理とは。

画廊での展覧会では、絵画が壁にかかってはいるが、床面にはなにひとつ置かれていない。
そんな美術画廊に、祝いの花鉢を贈るとはどういうことか。

刺激を体験せず、人として何のセンサーも働かせずに済む、清潔で安全を約束されてしまえば、たちどころに免疫力も低下せざるを得ないだろうし。

湖面に石を投げてみたくなる心理。

白い画用紙。白地図に色を塗りたくなる心理。

ちょっと変わったものを作りたくなるデザイナーの心理。

これいかに。

結婚指輪の素材

結婚指輪の素材として最も向いている材質はチタンと言えます。
プラチナが日本では定番となっていますが、せっかく細工を美しく作られ、エレガントにデザインされても、プラチナ900であってもがりがりになっていきます。使い込めば摩耗が激しく、艶も落ちてしまう素材がプラチナです。

チタンはハンマーで槌目をつけてもなかなか打ちつけた痕が残らないほどの硬さを持ち、傷もつきづらく、美しさを長く保つことができます。永年愛用するリングの素材としてチタンを選ぶひとが多くなってきています。

指輪をデザインする時に考えること

指輪のデザインにも 

具象のデザインの指輪
抽象のデザインの指輪
があるとすれば、抽象的。
具体的な虫をモチーフにデフォルメした仮面ライダーでも、自然の花や草をモチーフにあしらったアラベスクでもルネッサンスでもゴシックも関係ない。

素材に表情を与えるために、叩いたり、曲げたりねじったりするなら、それを生かす構造をつくり、設置していく手法でデザインしています。

手作りのぬくもりを生かすには有機的な構造になるでしょうし、シャープな直線を強調するなら、涼しげな鏡面で平面を強調するかもしれません。

その場その場で、面と骨格はお互いに必要とし合う関係で引き合っているかどうかがデザインの決定要素となっていると思います。

結婚指輪の拘束

結婚指輪をデザインしようというとき、結婚指輪だから、マリッジだから、ブライダルリングらしくデザインしなければといったような見えない固定観念による拘束がはたらきがちになります。そんな結婚指輪だからという縛りから自由になって新しく提案できればと思います。

マリッジリングをデザインする

マリッジリングというと、シンプルなウェディングバンドの細身というイメージがあり、薬指に結婚した夫婦が着けるという指輪を誰もが連想します。
誰もが思いついてしまう単純なかたちほど、作り手の仕上げ方、磨き方、エッジの処理のしかたが如実に現れるもので、ひとことでシンプルな指輪と言っても一番差が出るのがウェディングリングのデザインだと思います。